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積水ハウスが新構法、大開口や大スパン実現、3~4階建て 稼ぐ住宅提案も

  • 2017.11.06
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積水ハウスは、設計自由度を高めた3~4階建て新構法「フレキシブルβシステム」を開発した。通し柱が不要で壁量が少ない梁勝ち重量鉄骨ラーメン構造「βシステム」の特徴をそのままに、高強度柱と高強度梁によって柱の本数を減らし、大開口や最大9メートルの大スパンへの対応など設計の自由度を大幅に拡大した。

11月2日に導入した。3連続した開口部が並ぶ開放的なリビングや、車を3台並ぶビルトインガレージ、使い勝手を高めた店舗併用住宅などが可能になる。吹き抜けやオーバーハング、斜線対応などにも柔軟に対応。大空間の制約が少なくなり、ホテルや保育園、災害公営住宅といった非住宅建築物への対応力を高めた。

WHコラムと呼ぶ高強度柱は、H形鋼を重ねた形状で、従来の2・5倍の強度を持つ。プランにもよるものの柱の本数を平均で約25%減らし、基礎も削減できる。短辺に複数の柱を必要としがちな狭小間口でも柱の本数を少なくできる。間取り変更を伴うリフォームも柔軟になるという。

WHコラムは厚さ100ミリとこれまでの柱と同じで、壁厚や外壁の収まりは従来と同様にした。

青山、麻布といった高さ制限のある人気の住宅で、住み続けたいオーナーに対して「賃貸住宅を超えた新たな選択肢」として提案するなど、収益を生み出す賃貸店舗(事務所)併用住宅への建て替えなど都心部を中心に需要を掘り起こす。

大スパンを実現したことで、近年増加している非住宅建築物も強化する。型式適合認定を取得した構法であるため設計や建築確認審査期間が短いこともあって、RC造に比べると設計着手から竣工まで約5カ月短縮できる(3階建て延べ3000平方メートルの共同住宅の場合)。現場の人手不足や建設職人の高齢化の影響を受けにくいことも特徴だ。規模の大きな非住宅建築物では、柱の本数が減りコストダウンも見込める。

保育園や災害公営住宅、高齢者施設などのほか、ホテルといった用途も積極的に開拓する。「郊外型のホテルや宿坊など地方創生、インバウンドニーズにも対応できる」という。

販売目標は、従来よりも14%多い年間2500棟。価格はBIENA(戸建て)で3・3平方メートル当たり78万円から、BEREO(賃貸住宅)で同73万円から。
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